Retty Tech Blog

実名口コミグルメサービスRettyのエンジニアによるTech Blogです。プロダクト開発にまつわるナレッジをアウトプットして、世の中がHappyになっていくようなコンテンツを発信します。

Retty VPoE通信 Vol.1

はじめに

Retty VPoEの常松です。Retty Advent Calendarの最終日はここ数年、前VPoEの小迫が1年の総括をまとめていました。「開発のトップとして今何を考えていて、どう動こうとしているのか」は社内外に向けてもっと定期的に発信しても良いかなと考え、今回から「Retty VPoE通信」として始めてみます。四半期 or 半年おきぐらいの更新を目指していますが、Vol.2が来年のAdvent Calendarで公開されたら笑ってやってください。

今の役割と責務

10月に前任の小迫からは3つの肩書きと役割を引き継ぎました。(VPoE交代の経緯はこちらのnoteを参照)

  1. エンジニアリング部門 部門長
  2. 執行役員
  3. VP of Engineering

社外の方からは「VPoE就任おめでとうございます♪」とお祝いのコメントをいただきましたが、一番重要な役割は「執行役員」だなと感じています。

執行役員は会社の業務執行にあたり責任と権限を有する役職です。私はRettyのサービス開発と運用に責任を持つ"エンジニアリング部門"の長(兼 執行役員)であり、開発を代表して意見や議論を執行役員会で伝える責務があります。また会社の方針や状況を自部門に持ち帰り、組織・チーム・個人の計画や目標設定と結びつけ、成果を継続して出すことに責任を持ちます。エンジニアが働きやすく・業務を通じて成長を実感し・高い生産性と成果を継続して出せる環境の整備が自分のミッションですが、これは簡単ではなく常に悩みを伴います。しかし、やりがいもその分感じられる仕事です。

VPoEの肩書きは社外向きのものかなと感じています。"部門長"だと「部門とは?」となってしまいますからね。粒度や認識が揃った肩書きは外向けに役割を説明するときに便利です。

VPoEになってみてどうです?

Rettyのエンジニアにとって一番興味がある質問はこれかもしれません。

就任前はそんなに大きくは変わらないだろうと考えていました。元々Web開発に関する業務を中心に、半分近くを担っていた認識もあったからです。しかし、交代してみると思っていた以上に大変に感じています。特に"自分より上の立場で開発において責任を取るべき人がいない"というのはプレッシャーが強くかかりますし、判断に悩むこともあります。開発の優先順位判断に向き合うたび、エスカレーションされてきた組織課題に向き合うたび、為替が大きく変動してドル建ての支払い(AWSなどインフラや海外SaaSツールの支払い)が変わるたび、胃をキリキリさせています。

一方でこれまで以上の裁量があることも随所で感じます。会社・組織・プロダクトをうまくいかせるため、どんな行動も自分の決断で選択することができます。ものごとがうまく行っている時はより誇らしい気持ちになるでしょうし、逆の時はこれまで以上の責任を感じるポジションです。まだプレッシャーとうまく付き合える、ちょうど良いバランスは見出せていませんが、引き受けて良かったことには変わりありません。ただマネージャーポジションの延長線上とも違うなという感触はあります。この辺りはもう少し長く役割を務めると見えてくることかもしれません。

次に取り組みたいこと

組織上の責務である「エンジニアが働きやすく・業務を通じて成長を実感し・高い生産性と成果を継続して出せる環境の整備」ですが、"社内への働きかけで改善する"以外の打ち手もあると考えてます。例えば他の会社・サービスとつながり、良い取り組みや仕組みを共有することで、互いに学び合える関係を築くこともできるでしょう。個別に情報交換をしていただいたり、自社で勉強会を開催したり、社外のカンファレンスに登壇したりという活動はこれまでもありましたが、同じ飲食業界の企業との交流はあまりありませんでした。

1社の力でできることには限りがあるので、開かれた開発組織として飲食業界の企業と交流し、業界をよくしていく力を強めていくきっかけが作れないかなと思っております。この記事を読んで興味を持っていただける飲食業界に携わるエンジニアの皆様よろしくお願いします。


この記事はRetty Advent Calendarの25日目の記事でした。今年は2つのカレンダーに分かれ、42件の記事を公開することができました。 来年もRettyでは note / Retty Tech Blog / 勉強会開催 / 外部登壇を通じて積極的なアウトプットを継続していきます。2023年もHappyな一年にしていきましょう。