Retty Tech Blog

実名口コミグルメサービスRettyのエンジニアによるTech Blogです。プロダクト開発にまつわるナレッジをアウトプットして、世の中がHappyになっていくようなコンテンツを発信します。

22卒データ分析チームメンバーの入社から現在まで

はじめに

こんにちは。データ分析チームに所属している22卒の井下田(@Hiroki_Igeta)です。 22卒振り返りTech Blog企画のラスト、7人目となっています。

前回は今井の「社会人2年目の自分に言い聞かせたい3つの学び」でした。

↑これまでの22卒振り返りTech Blogの一覧は上記クリックでご確認いただけます。


自己紹介

自分はデータアナリストとして22卒で入社し、2022年12月現在はアナリティクスエンジニア*1をしており、データの価値を高める仕組みづくりに注力しています。

なお、Rettyではデータアナリストもデータ基盤整備(DWHやBIの開発)に関わっています。 そのため、職種名は変わりましたがやっていることは大きくは変わらず、比重が変化したという認識です。

データ分析チームのミッション

なぜRettyへ入社したのか

入社してから9ヶ月(内定者インターンを含めると1年2ヶ月)経って今更ですが初心を振り返ります。 要点としては就活の軸との一致と直感を重視して意思決定しました。
恥ずかしいですが、就活生時代のメモにあった就活の軸を載せて、入社後の印象も含めてコメントしていきます。

事業の成長性と市場に与えるインパクトが見込める

コロナの影響で落ち込みはあるものの、飲食は日常に不可欠な要素であるため今後も需要がある領域であること。さらにモバイルオーダーやデリバリーなど、新たな切り口のサービスが生まれており今後も面白い市場であること。を感じ、よさそうだと判断しました。

入社してからは、未だにコロナの影響を引きずっている部分もあれば、InstagramTikTokGoogle マップなどグルメサイト以外の台頭で市場が複雑化する部分もあり、難しさを感じつつも面白い市場だなと感じています。

会社のビジョンや組織、事業に納得感をもてる

会社のビジョンはもちろんですが、選考時のインターンにて、行動指針の1つであるUser Happyに向き合う姿勢、slackのオープンさや雰囲気を見て直感的にいいなぁと感じました。
この軸に関しては、入社前後で大きな差分は全く感じずに働けています。

参考:会社のビジョンについての記事はこちらから↓ note.com

資産性のあるスキル・経験をする機会が豊富にある

学びを共有する社内イベントが毎週あったり、新卒入社をして活躍している方々の様子を見たり、BigQueryの問題集やさまざまなノウハウドキュメントが整備されている様子を入社前のインターンで体感しました。
これを通して、会社としても一個人としてもいい成長サイクルを回せる文化のある会社だなと考えました。

加えて、データアナリストという職種は、長期インターンでの経験からビジネスとエンジニアリング両方の観点を大切にしていきたいと考えていた自分にとって、ぴったりな職種だなと感じました。
実際に入ってみてからも、ボールを拾える機会や部署を横断して関わる機会が想像以上にあり、多様な経験ができています。

また上記の3つの軸に加えて、実際にアプリを触ってお店探しをした際にワクワクする体験であったこと、同期とメンターの頼もしさなども、Rettyへ入社したい思いが強くなる要素となりました。

インターン~入社~現在まで取り組んだこと

BigQuery(SQL)を学ぶ・使う・教える

BigQueryを学ぶ
社員向けのBigQuery問題集を用いて、データの出し方とドメイン知識をインプットしていきました。早くから内定承諾し実業務に関わり出していた同期やメンターのサポートもあって、1ヶ月かからない程度で一通りのデータ出しを行えるようになりました。*2

[意識したこと&感じたこと]
早くから内定承諾していた同期がこの問題集を解く際につまづいたことと解決策が問題集のコメント欄やslack上に残っていたため、悩んだらそこを参照して学ぶようにしていました。
それに加えて、問題に取り組む過程や分からなかったことを自分の分報チャンネル(#times_igeta)につぶやきながら取り組むことで、後でまとめて質問しようとしていた内容をすぐに解決できたり、自分の進捗状態を可視化できるいい仕組みだなと感じました。

一方でslack上だとフロー情報になってしまうので、多くの人がつまづくポイントやドメイン知識はストック情報としてドキュメント化したいと思います。(次の新卒メンバーに向けて、整備せねば。。。)

つまづきポイントや進捗をslackに呟いている様子

BigQueryを使う
一通り学んだ後は、要件が予め定まっているデータ出し・可視化や、非アナリストからの質問・よもやま相談対応(「〇〇って出せますか?」、「クエリのレビューお願いします!」など)で慣れていき、徐々に難易度の高い分析にシフトしていきました。

[意識したこと&感じたこと]
他のメンバーが自分のタスクに集中できるように、質問が来たらなるべく素早く対応するように心がけていました。この動きを通して、直接喋ったことはないけどslackで見たことあるみたいな認知を得られるようになったと感じています。

しかし、知識や慣れが増すにつれ、答えられる範囲も広がり自己肯定感が上がる一方で、質問対応に追われ本来の自分のタスクが疎かになる問題に直面しました。
現在はこの問題に対して、自分のタスクに集中する時間をブロックしたり、重い質問は分析チームのバックログに載せて対応したりすることである程度負荷を下げるようにしています。

BigQueryを教える
分析とは別軸で非データアナリストのメンバーにBigQueryを教える経験もしました。(社内ではBigQuery Expertという呼称で運営しています。)

[意識したこと&感じたこと]
配列やjoinの時の挙動は文字や口頭説明だけだとわかりづらいため、スプレッドシートで可視化して説明するように意識しました。
教えることを通して、可読性の高いクエリの書き方や、難しい関数の使い方やつまづきやすいポイントについて理解が深まりました。加えて、別の部署の人とのコミュニケーションを増やすきっかけとなり、部署横断した仕事がより進めやすくなるという副次的な効果も実感できました。

また今後に向けて、説明に使った内容はストック情報としてどこかのタイミングで社内ドキュメントに整理し、BigQueryを教える際に使える状態にしたいと思います。*3

ダッシュボード作成・データ分析基盤の整備(DWH・BIの開発)

ダッシュボード作成
全社や各部署で追いかける指標のダッシュボード作成を行いました。

[意識したこと&感じたこと]
車輪の再発明にならないように既存のクエリをチーム内で共有してもらったり、定期実行しているクエリのリストを引っ張ってきて参考にするように意識しました。

一方で反省点として、各種指標の定義や、集計対象に含めるもの・含めないものをステークホルダーとこまめに認識を揃えながら進められなかった点があります。この経験を通して、アウトプットイメージを先出しすることや、抽出条件の定義はドキュメントにまとめておくなど、認識を揃えるための重要性を実感しました。

データ分析基盤の整備(DWH・BIの開発)
データ分析基盤の管理を内製ツールからdbtへ移行すること、データ分析基盤の整備に取り組みました。

[意識したこと&感じたこと]
dbtに移行したインパクトは個人的に大きく、テスト実装やカラムの説明文を記載する手間が減ったことでデータの品質担保にまで意識が向くようになったり、クエリの可読性が上がってプルリクエストのレビューやDWHの修正が非常に行いやすくなったりしました。
また、データ分析基盤の整備を行うにあたり既存のテーブル設計がかなり参考になっているため、めちゃくちゃありがたいなと感じています。

また、データ分析基盤もダッシュボードも中長期的に活用されていくものであるため、検算をしたり、集計前の個別データを見てみたり、詳しい人に数値感がズレていないか確認を取ったりすることで、誤った値とならないように注意する重要性をひしひしと感じています。

↓dbtに移行した話は、下記の連載記事にまとまっています engineer.retty.me

その他

ユーザーさんとのオフ会や招待イベント、定性インタビューにも参加しました。

[意識したこと&感じたこと]
Rettyを使っていただいているユーザーさんのイメージが自分の中でなかったため、ユーザーさんからお話を聞ける機会には積極的に参加するように意識していました。
Rettyでは定期的にユーザーさんからFBをいただいたり、インタビューで意見を伺えたりする機会があるため、User Happy実現に向かっていきやすい環境で非常にいいなと感じています。

なお定性インタビューに関しては、おうむ返しや誘導質問にならないようなコミュニケーション、具体的なシチュエーションをイメージしてもらうなど上手くできなかった部分も多いので今後インタビュアーになる機会があった際には意識していきたいです。

今後に向けて

Rettyに入社してから現在まで、想像以上に多様な経験・学びができているという実感があった一方でファシリテーションやコミュニケーションスキルのようなソフトスキル面での課題を大きく感じています。

ファシリテーションに関しては、自分がファシリテーションをする際にアジェンダが消化しきれずにMTGが終わることや、MTGの目的が達成できないことが発生しています。
そこで対策として、事前にアジェンダを準備し目的・背景・論点を明確にしておくこと、時間配分を予め決めておくこと、議論の脱線やテキストで解決できる項目を適切なタイミングで区切ることを意識して取り組んでいきます。

コミュニケーションスキルに関しては、ステークホルダーや依頼者との定義の認識ズレや、説明が分かりづらく冗長になることが自分の場合はよく発生しています。
対策として、分析基盤整備や分析はステークホルダーが多いので誰とメインでコミュニケーションを取ればいいか明らかにすること、コミュニケーションを取る際に共有なのか相談なのかを明らかにすること、早め早めに、また小出しでアウトプットイメージの共有や定義のすり合わせを行うことを意識して行動したいと思います。

これらソフトスキル面は、ある意味当たり前とも言えるかもしれませんが自分の場合はまだまだ自信持てる状態にないので、試行錯誤の回数を重ねることで改善を進めていこうと思います。

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↓下記に採用情報まとまってるのでよかったらご覧ください!!
teamretty.notion.site

↓また、meety・TwitterのDMでもカジュアル相談受け付けています!
meety
Twitter(@hiroki_igeta)

*1:一言で言えば、データエンジニアとデータアナリストの間を取り持つ役割です。 ( 参考:[登壇しました] アナリティクスエンジニアとは(What is Analytics Engineer) #devio2021 | DevelopersIO

*2:同期のdaikichiが書いた記事も参考になるのでよかったら→書道とサッカーに明け暮れていた文系学生がゴリゴリSQLを書けるようになるまで|Daikichi Nakaoka|note

*3:BigQuery Expertの概要は右記の記事に記載されています。→( 参考:Retty データ分析チーム 2020年の振り返り - 意思決定支援/分析民主化/データ基盤/ML - Retty Tech Blog