この記事は Retty Part1 Advent Calendar 2021 の12日目の記事です。
はじめに
Retty分析チームの本田です。
10日目松田の記事にもあったように、RettyではUser Happyを実現するべく、エンドユーザーさんへのユーザーインタビューの取り組みが活発に行われています。 ユーザーインタビューのカタ - Rettyでのリクルーティングプロセス - - Retty Tech Blog
一方、これまで飲食店に対するインタビューは行われてきませんでした。
そこで今年、分析チームが主導し「飲食店へのユーザーインタビュー」を立ち上げました。 今回は立ち上げた時の背景、立ち上げ時の難しかった点などについて書きたいと思います。
「ユーザーインタビューを導入を検討したいけどどうやってやれば、、、」という方や、「中々ユーザーインタビューの立ち上げに苦労している」という方ぜひ読んでみてください!!
立ち上げの背景・課題感
前述したように、Rettyでは2019年頃よりエンドユーザーさん(アプリやWebを利用してお店探しをするユーザーさん)へのユーザーインタビューを継続的に行っています。
現在は得たインサイトが実際の施策に繋がり活用が進んできています。次のステップとしてリクルーティングなど環境づくりの最適化も進んでます。
エンドユーザー向けのインタビューが組織として進歩している一方、飲食店に対してのリサーチはこれまで組織としてできておらず、営業のメンバーの知見や個人的なヒアリングなどに頼る場面が多い状況でした。 それにより商品を企画し機能提案を行う営業メンバーと、実際に機能開発するメンバーとの間に情報の格差が生まれてしまい、提供価値の妥当性や提供方法について議論しづらい状態となっていました。
この課題感については、飲食店向けの商品開発をしているPdMをしている神山のnoteに詳しく書いてあります。
このような課題感をもっていた神山やPOなどから相談を受けたことから、飲食店へのリサーチを分析チーム主体で進めていくことになりました。
立ち上げで難しかったこと・工夫した取り組み
難しかったこと:UXリサーチ・インタビューに親しみのないメンバーを巻き込んでいくこと
今回は店舗へのインタビューを行うにあたり、飲食店への商品開発を行う営業企画のメンバーと協働していくことが必要でした。
しかし、営業企画のメンバーはエンドユーザーさんとのインタビューなどに参加していない方も多く、自らが既に飲食店への知識をもっていることからユーザーインタビューをやる理由が明確でない状態でした。
その状態では協力はしていただけるものの、腹落ちしきれていないため取り組みに対する温度差ができていました。そのため時間を割く優先度が下がってしまう状況が起こってしまっていました。
工夫した取り組み
- ①分析チームと壁打ちを行い、やらなければいけない理由を明確にした
- ②課題感に共感してくれる人と一緒に進めていく
①分析チームと壁打ちを行い、やらなければいけない理由を明確にした
巻き込む当人が明確ではなければ他の人にも伝わりません。そこで、エンドユーザー側のユーザーインタビューを立ち上げた際などの状況を分析チームMGRからヒアリングしたり、メンバーを含めてやる理由をまとめて発表してフィードバックをもらったりしました。
この壁打ちを重ねたことにより、エンドユーザー側のインタビューを立ち上げた時に指摘された点を事前に盛り込むことができました。先人が経験したポイントを事前にヒアリングし、考えておくことで実施しなければいけない理由をより洗練させることができました。
②課題感に共感してくれる人と一緒に進めていく
立ち上げ早期に課題に共感してくれる協力者を巻き込むことも非常に重要なことです。 今回の場合は、先述した飲食店向けの開発を行っているPdMの神山を巻き込むことができました。
課題感に共感してくれるメンバーと一緒に進めていくことにより、設計時や実査準備時にこの取り組みで抱えている課題は解決されそうかを立ち止まって議論をすることができました。そのおかげで、ユーザーインタビューだけが先走って目的が形骸化してしまうアンチパターンを避けることができたと思います。
課題感に共感してくれる人と一緒に進めていくためには、前述した課題感、やる理由が明確でなければいけません。 よって、①でやる理由が明確になって初めて②を行いやすくなるという構造が重要なのかなと思います。
①と②の取り組みによってスピード感と納得感をもって飲食店インタビューを立ち上げることができたと思います。
この取り組みによる学び
今回のユーザーインタビュー立ち上げでは、ユーザーインタビュー自体の立ち上げだけでなくPJ推進の「きほんのき」を学びました。
具体的には以下の2つです。
- PJをやるときはなぜやらなければいけないかの解像度を上げておく、そのためにエキスパートの手を借りる
- 課題感に共感してくれる人伴走してくれるを巻き込んでいく、それが組織における課題と合わさっているとさらに良い
まだ立ち上げはスタートに過ぎないため、ここから成果を出していけるようさらにブラッシュアップしていきたいと思います。徐々に分析チームだけではなくPdMやプランナーの企画者も実査やインタビュー設計を進められるようになってきており、今後は安定して運用を目指せるような体制を目指していきたいと思ってます。
最後に
Rettyではデータ分析を活用したプロダクト開発を今後も推進していきます。Rettyデータアナリストについて知りたい方は他のブログ記事や、こちらの求人をご参照ください。
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